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神楽 ギャラリー

「国指定重要無形文化財 椎葉村嶽之枝尾神楽」

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国指定重要無形文化財 椎葉村嶽之枝尾神楽


嶽之枝尾神楽は、天正四年《子の年》頃現人吉市相良城主青井阿蘇神社より八名の師を招き、嶽之枝尾日当の太夫屋敷に於いて住民全員で伝授してきたものといわれています。明治初期に神楽宿の出火により神楽道具や古文書を消失し、後に人々の記憶を頼り復活されました。
神楽の特徴として、全国でも珍しい八調子(普通は六調子)であること。太鼓は烈しく、舞はものすごく静かなことがあげられます。花注縄立、宿借り、星指など他の地区には伝承されていない珍しい神楽が舞われています。

  • 宮神楽(二人舞)天竺より数千の神々を御神屋にお迎えする、舞い始めの神楽。
  • 大神神楽(四人舞)宮神楽ともいう。各神楽を代表する神楽。新入者はこの神楽から練習を始める基本の神楽。
  • 注縄立(全員)注縄のことを「しゅみ山」《須弥山》という。世界で一番高い山=偉大なる物を現している。
  • 注縄の唱行(一人舞)内神屋で祓い清め、外神屋に出て注縄の唱行を唱える=剣の広め。
  • 宿借り(二人舞)旅人(山の神)が神楽宿の主人と問答の末、神楽宿を借り受ける。悪神を祓い村に壽福を授ける神が出現したさまを現す。
  • 注縄誉(二人舞)地清めと注縄祝いの神楽。内神屋、外神屋で舞う。
  • 注縄引鬼神(二人舞)内神屋で舞い、外神屋で注縄を引き、八百萬代の神たちを引き集める
  • 御高屋誉(一人舞)太鼓を打ちながら神主が五方位(東、西、南、北、中中方)の唱行を唱え、太鼓打の音頭にあわせ祝子(ほうりこ)と共に誉める
  • 安永(四人舞)御幣の手がある。右手に鈴と御幣を合わせ持ち座敷を清め、御盆の手で豊作を感謝する。
  • 一神楽(二人舞)神仏混合の時代の神楽といわれ、終わりに神楽座中央に太鼓を伏せ、神宮、頭取、舞子が取り囲み、ダラノ経、五方立唱え終わる
  • 願成就神楽(四人舞)無病息災を祈願して、一年間が無事に終了した願成就の神楽。大神神楽と同。
  • 平手式三番(二人舞)前段で平手の舞、後段で刀を抜き、式三番を舞い上げる
  • 紋神楽(二人舞)狩猟と豊作を祝う神楽。山々を駆け巡る狩の様子が仕込まれた舞で、矢の手・弓の手がある。
  • 稲荷神社(四人舞)五穀豊穣のお礼の神楽。農作物の植え付けから虫供養、収穫まで農作祝に稲荷大明神に奉納する格式高い神楽。
  • 芝入神楽(若者祝子)稲荷神楽の後半(稲荷山)のときに若い祝子が「ヘイトコヘイサヘイサッサ」を繰り返しながら、神楽を舞う神屋座に芝を入れる
  • 芝問答(二人舞)神主と荒神の問答。神主は何のために高屋座に芝を入れたか荒神に問う。荒神が荒れるが、仲裁役が入りお神酒が出で終わる
  • 大神神楽(四人舞)神楽宿で舞う大神神楽で代表的な舞
  • 星指(一人舞)風神払。太陽、星、お月様が東から出、西に沈むまで歌ってあり、星祭りの舞でもある。
  • 内鬼神(二人舞)内神屋座だけで舞う鬼神(鬼神は荒神でもあり氏神でもある)
  • 手力(一人舞)天照大神が天岩戸にお隠れになったとき、天竺の箱根山に駆け登り榊を一本根扱ぎにして岩戸の前に植え、曲玉や鏡を掛けた折の舞。
  • 戸取(一人舞)美濃の国の住神戸隠の大明神が天岩戸の前に参り、百千八萬才の力を出し天岩戸を引き破りしときの舞。
  • 芝引(一人舞)手力男の明神が箱根山で榊を根扱ぎにしたときの様子。榊の葉を引き合って舞う。
  • 御喜恵(四人舞)そろそろ村に冬が来たと知らせる神楽。山には雪、空には冬鳥がやってきた。薪や食料を用意し、寒さに負けないように祈りを込める。
  • 牛頭天皇(四人舞)中国の祭神で中国に疫病が流行し、牛頭天皇の神が祈祷により疫病を追い払った舞
  • 伊勢神楽(一人舞)天照大神が岩戸にお隠れになったとき全国の神々が集まり策を練る様子を表現。宮司の一人舞で嶽之枝尾神楽で一番格式の高い神楽。
  • 岩戸舞(二人舞)天岩戸より手力男命が天照大神の御手を取り迎えられし神楽で世の中が明るくなった。
  • 神梓(四人舞)抜身の太刀を持、太刀揃、乱れ舞、めぐり舞、向かい舞など悪病退散の舞、朝の目覚まし神楽
  • 綱入神楽(若者祝子)神梓神楽のめぐり舞の時若い祝子衆が雄綱(大蛇)を持って神屋座に入れる(芝入神楽と同)
  • 綱問答(二人舞)神主と荒神の問答。芝の問答同様仲裁役が入って御酒を出して納める
  • 年の神(二人舞)猿田彦命が稗と粟の穂を両手に持ち、年の祝いと作祭りを滑稽に舞う。トンカンコウ舞。
  • 火の神(二人舞)二人で神屋座より台所を廻りながら舞う
  • 入増(四人舞)外神屋で舞う。悪霊や悪魔をはらい、黄金の大地を固める。右手鈴、左手太刀。
  • 綱切(全員)外神屋で、雄綱(大蛇)を宮司以下祝子が首から本体へと次々に太刀で切っていく勇壮な舞。
  • 三笠舞(全員)四人舞で他の祝子は全員拝殿の前に立ち、注縄の細綱を引き「ヨイヤサッサ ヨイヤサッサ」と囃しながら注縄をゆする。


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