• ホーム
  • すこやかづくり>
  • からだが一番大切だから

体がいちばん大切だから

vol.09 健康長寿の秘訣

先日、本屋で見つけた本があります。『20歳若く見えるために私が実践している100の習慣』(中経出版、2012年)。著者は南雲吉則という56歳の医師。表紙の顔写真、確かに若そうに見えます。元々は乳がんの再建術が専門の外科医ですが、抗加齢医学会の名誉会長をしており、若返りに詳しいようです。

南雲流若返りの秘訣は少食。多くの動物実験でも食事量を制限した動物のほうが、制限なしで与えた場合よりも長寿であるというデータがでています。そのメカニズムは、空腹時に長寿遺伝子が働いて体中の細胞の傷ついた遺伝子を修復する。また、若返りのホルモンである成長ホルモンも出るということです。

具体的な南雲流の少食の方法ですが、これがちょっとユニークできつい。1日1食であり、その量は一汁一菜。しかも、食器の大きさが決め手であり、ご飯茶碗は子供用、味噌汁のお椀も子供用、おかずの皿はコーヒーカップのソーサー(受け皿)の大きさ。この三つの食器に盛れるだけの量を食べる。その代り、カロリー計算はしないという。中身は何を食べてもいいが、お勧めは「完全栄養」。つまり小魚なら丸ごと、果物(りんご、なし、もも、ミカン、ブドウ)なら皮ごと、野菜なら葉っぱも皮も根っ子も食べる。肉は食べない。おなかが空いてグーッと鳴ったら、若返りホルモンや若返り遺伝子が働いて、今まさに若返りが起こっているのだ、とイメージしてその状態を楽しむようにするのだそうです。

食事のほかにもいろいろ書いてあり、簡単に言えば、禁酒、禁煙、十分な睡眠、早寝早起き、など常識的なことですので、ここでは深く立ち入らないでおきます。

この本を読んだ翌日、9月9日にテレビのBS朝日を観ていたら『健康長寿者に学ぶ ~元気に生きるヒント~』と題して、長寿遺伝子や100歳の元気な方を研究されている順天堂大学加齢制御医学の白澤卓二教授が『鳥越俊太郎 医療の現場』という番組に出ていました。教授はその中で106歳の医学博士兼文学博士の方を紹介していましたが、やはり少食で、一口30回噛むことを3歳の時に母から教わり103年続けているそうです。この方は今も独歩で世界中を講演して回っています。

さて、食事は少食がいいということですが、そのほかに若さを保つ方法は脳の使い方です。ドクター南雲の場合、フランス人の女性から今フランス語を習っていて、フランスの文化の話を聞いたり、フランス語の男性名詞、女性名詞、動詞の語尾変化などを勉強しており、普段使わない脳の部分を使うことで脳の活性化が起こると言い、「心がうきうきするような趣味」をするといいと言っています。白澤教授は「生きがいを持って生きるのがいい」と言っています。年を取ってからでもいつも夢を持ち、新しいことに挑戦すること、心は青年でいることが大事でしょう。

世田谷区太子堂にて神経内科・内科・訪問診療(在宅医療)クリニックを開院。
皆様のホームドクターとして、高血圧、高脂血症、糖尿病などをはじめとする
生活習慣病の予防・治療から、脳梗塞や難病などで寝たきりの患者の在宅療養支援まで、
地域に密着した医療を目指しています。
お気軽にご相談・ご来院ください。
ながしまクリニック 内科・神経内科

院長 長嶋 勝
〒154-0004 世田谷区太子堂3丁目38-18
アパートメンツ三軒茶屋1階
Tel:03-5433-3818
http://www.nagashimaclinic.jp

これまでの記事

トップに戻る